ここからは「年間広報計画」をつくるうえで必要な項目について説明します。まずは下記のポイントを明確にすることからはじめましょう。
まずは広報戦略を立てる際に明確にした、広報活動を行ううえでの前提条件(経営戦略・事業戦略、会社が掲げるテーマ、広報部署に求められる役割、目的や目標など)を書いていきます。
このときに数字で出せるものは数字で出し、できるだけ具体的になるよう整理していくことがポイントです。
続いて、広報活動における課題を改めて定義します。
ここも広報戦略を考える際に出したもので、目的や目標を実現するうえでの現状とのギャップと、その要因分析をまとめていきましょう。
目的を実現するためにアプローチしたいターゲットを明確にします。「20代女性、アパレル関係」など、ここもできるだけ細かく定義します。
また、そこにリーチするために最適なメディアや媒体もあわせて考えます。ターゲットがよく見る、触れるなど、接触する回数が多いメディアほど親和性が高く、ターゲットメディアになりやすいものです。
そのターゲットに対して、具体的に行う広報活動や伝えたいメッセージもあわせて記載します。年間広報計画を立てる時点では、施策内容は細かいレベルまで落とし込めていなくても、イメージや概要で問題ありません。
施策内容が具体的に詰められている場合は、施策内容をどのように露出させていくのか、メディアでどのようなメッセージを発信するのかなども、あわせて書き出していきます。
ターゲットやメディア、施策内容が決まったら、事前に作成した広報カレンダーをもとにスケジュールへと落とし込んでいきます。
施策を行う以前から準備や他部署との連携などが必要になるため、準備期間やその後のフォローなどもあわせて書き込んでおきましょう。
広報活動をするうえで目標と、それをどれだけ達成することができたかという効果測定をすることは、次なる打ち手を考えるために重要なことです。
目標は曖昧な感覚ではなく「何を達成したら成功か」を明確に定義しておきましょう。できるだけ「売上200%アップ」など、具体的で、測定可能で、期限が定まっているものにすることで効果測定がしやすく、改善へとつながります。
最後に、広報活動を行うための社内体制と、予算も書き込んでおきましょう。
体制図などにより一目で理解できるようにしておくことで、スムーズに広報活動を進められるようになります。
予算は広報活動に使えるお金であり、年間広報計画の全てをその予算内で行わなければなりません。年間スケジュールを改めて確認しながら、その計画が「絵にかいた餅」になっていないか、再度確認しましょう。